ブライトリングの超高精度を実現するクロノメトリー

ブライトリングのクロノメトリー

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スイス ラ・ショー・ド・フォンの市街地から車で10分ほど走った、ル・ロックルに向かう幹線道路から少し外れた緩やかな丘陵地に、ブライトリングが誇る「クロノメトリー」が建っています。

ブライトリングが発した「100%クロノメーター化」宣言を実現するために建設された、ブライトリングの心臓部です。

 

何より凄いのは、超精密医療機器の製造と同じレベルで空調が管理されていることです。

クロノメトリー内の空気は空調制御室で洗浄化されたのち、適正な温度と湿度にコントロールされて各ルームに送られます。

その空気は10分で完全に入れ替わります。

更に作業室は外部と気圧の差を設けることにより塵や埃の侵入を防ぐように気圧がコントロールされています。

 

そしてロジスティックルームでは、徹底したクオリティコントロールがされています。

ブライトリングは、ムーブメントのパーツごとにサプライヤーから調達し、ここでアッセンブルしてムーブメントを完成させています。

アセンブル前に各パーツを1点ごとにクオリティをチェックして管理しています。

特に、直接精度を左右するパーツに関しては、コンピュータ管理による最新鋭の検査機によって、全パーツを検査するという徹底ぶりです。

ムーブメントを組み立てる前の段階で、パーツによっては1/1000ミリ単位に及ぶ厳しい基準を設定していて、クリアできないパーツは製造元に返品されてしまいます。

最終的に製品として完成するまでに、2,000項目の検査を行います。

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組み立て作業は、熟練の時計職人の長年の経験と技によって高精度に組み立てられます。

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組み立てられたムーブメントは、アトリエ・クロノメトリーに移され、ここで限りなく誤差0秒(クロノメーターの合格基準は日差-4~+6秒)を目指して最終調整が行われます。

調整が済んだムーブメントは隣街 ル・ロックルにあるスイス公認クロノメーター検査協会(COSC)に送られます。

COSCでの検査に合格し、クロノメーターとして認定されたムーブメントは、再びクロノメトリーに戻ってきて、アッセンブル・ルームで文字盤、針が装着されケースに収納され、ブライトリングの高性能クロノグラフの完成です。

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ブライトリング 腕時計

 

 

 

デザイナーに聞く

ブライトリング独特のフォルム

ブライトリングのデザインを指揮する男として数多くの腕時計ファンに知られているエディ・シェッフェル氏

セオドア・シュナイダー現CEOが絶大な信頼を寄せるデザイナーであるシェッフェル氏が成し遂げた仕事は、1990年代に発表した独創的な「パイロット・ブレスレット」から始まりました。

シェッフェル氏は

「あの斜めの線は、どのブランドにもなかったものです。
ブライトリングの信頼性と機能性を象徴する動きやダイナミックさを表現するデザインとして、私の中では早くから浮かんでいました。

飛行機のジェットエンジンのタービンに使われている線であり、絶対に必要な信頼性というスピリットも共通しているのです。

更に一目でブライトリングとわかる個性を求めました。」と話しています。

こうして誕生したブレスレットは大評判を呼びました。
腕時計では誰もやろうとしなかった斜めの線=リーニュ・オプリックは、大絶賛を浴びたのです。

21世紀早々、シェッフェル氏にクロノマットのモディファイの仕事の依頼がありました。
彼の仕事は2003年に発表された第2世代「クロノマット・エボリューション」として日の目を浴び、大成功しました。
デザインの勝利でした。

シェッフェル氏は、クロノマットが初の自社製ムーブメント「B01」を搭載し、現行「クロノマット44」へと全面移行するという社運を賭けた節目にも参加しました。

「サイズも変わりましたが、重要な要素として『より快適に』という意思がありました。

ベゼルのライダータブに変更を加え、段差を構造に組み入れたのは ”快適な回し心地”を考えた結果です。
大型化したケースに対しても、より快適に着用でき細い手首にもフィットすることが重要なので、ブレスレットとケースの連結部分を可動にしました。」

このように新生クロノマットの誕生にデザイン面から深くかかわっているシェッフェル氏ですが、ナビタイマーにもデザイン面からの関わりは深いものがあります。

ブライトリングの腕時計の重要な要素であるデザイン面において紛れもなく超強力な戦力でありながら、シェッフェル氏はブライトリングに所属したことがありません。
ブライトリングも彼の意志を尊重し、その関係を維持してきました。

シェッフェル氏は次のように語っています。
「どんな新製品も、まず私が着用します。実際に着けることで、自分のデザインも製品も批判的に見ることができる。これが腕時計のデザインには決定的に重要なことです。

私は外部の協力者ですから、いつまでも批判的でいられるのです。」

自社ムーブメント1号機 キャリバー01

自社ムーブメント1号機 キャリバー01

1999年にブライトリングが発表した「100クロノメーター化宣言」。
そのため2002年にスイスのラ・ショー・ド・フォン郊外にムーブメント工場クロノメトリーを建設しました。

2006年には、同じ敷地内にキャリバー 01の開発・製造を行う従来のクロノメトリーの倍も規模がある新工場を建設しました。

その工場で、渾身の力を注いで開発・完成させた自社製ムーブメントが「キャリバー 01」です。

Breitling Caliber 01
特徴は
・2枚ディスクの接触により、クロノグラフのオン/オフを制御する”垂直クラッチ”を採用するため、針トビが少ない。
・リセットハンマーの”自動位置決めシステム”や、ベースムーブメントからクロノグラフ・ユニットを独立させた構造で、整備性が高められている。

部品数346。

直系30mm×厚さ27mm。
毎時28,800振動。
パワーリザーブ70時間以上。
両方向巻き上げ式の自動巻き。

クロノマットナビタイマートランスオーシャンなどのシリーズに搭載されている旗艦キャリバーです。

旗艦モデル クロノマット

パイロットウォッチの雄 ブライトリング

1984年、ブライトリングのクロノマットが誕生しました。

これに先駆け、プロトタイプをイタリア空軍アクロバットチーム「フレッチェ・トリコローリ」のパイロットが装着して、何度も何度も繰り返し実地テストを行いました。

ブライトリングのクロノマットは、プロフェッショナル・パイロットが腕に装着する航空時計として産声を上げたのです。

ブライトリングの旗艦モデル、クロノマットが初登場したとき、その斬新なデザインと画期的なムーブメントで腕時計業界を驚愕させました。

ですが、クロノマットが凄いのはそれだけではありません。

驚くのはその徹底した製造工程です。

ベルト状の鋼材から粗材を打ち出し、完璧なケースの形状に整えるまでの15回ものプレスを行い、その圧力の合計は、なんと875トンにも及びます。

その1,100℃で焼いてはプレスで叩く工程は、まるで日本刀を鍛え上げるような感じがします。

そして精緻に形状を整え、リューズなどの穴をあけ、細かなパーツを溶接し、最後は熟練の職人が美しくポリッシュをかけて完成します。

ケース全体の厚みは変えず、ラグを長くして高いフィット感を維持することに成功しています。

一方、裏蓋の厚みが増すことで500m防水を実現。

防水検査は、巨大な密閉容器内で、水の中に時計を沈め、クロノマット44なら50気圧の2割増しの圧力をかけ検査します。
空気圧のチェックで代替するメーカーが大半な中、一切の妥協がありません。

この防水性はもはやプロ仕様のダイバーズと同等です。

ブライトリングの時計製造の工程は、その超高精度を実現するために何度も何度も検査を重ね、調整を繰り返します。

プロが認めた腕時計は、妥協なき職人たちの手によって生み出され続けています。